バンダイナムコ オンラインについて
バンダイナムコ オンラインは 2009 年にバンダイナムコ エンターテインメントの子会社として設立されました。同社はオンライン ビデオゲームをはじめとするソフトウェアやサービスの開発・運営をになっており、『BLUE PROTOCOL』『ガンダムエボリューション』『SDガンダムオペレーションズ』といった複数の人気タイトルをリリースしています。
複雑な課題
常時接続サービスを提供している同社には、一般的なゲーム開発スタジオよりも複雑な課題がありました。それはゲームをアップデートし、新しいコンテンツを追加し続けなければならないこと、そしてライブサービスでのテストやデプロイにエラーが許されないことです。
同社はリモートワーク (開発者が在宅勤務中に演算リソースにアクセスする) を採用していましたが、チーム全員が高速なネットワークを利用できるわけではないため、迅速なイテレーションとアップデートは簡単ではありませんでした。またビルドを AWS クラウドに移行する予定でしたが、オンプレミスで使用中の Incredibuild による高速化はそのまま維持したいと考えていました。
Incredibuild の活用事例 – AWS クラウド上で Unreal Engine のビルドを高速化
バンダイナムコ オンラインは Incredibuild for Cloud を使うことで Unreal Engine の C++ コードのビルドを 2 倍、シェーダーを 4 ~ 5 倍効率化することに成功しました。ゲーム開発の効率化を高めるため、同社にとっては各自が異なる環境で作業するのではなく、クラウドのような安定した環境でビルドできることが重要でした。Incredibuild を使うことで欲しいときに欲しいリソースを手に入れることができるようになりました。
これはさまざまな分野に波及しました。例えばバグの修正です。バグを修正してデプロイするにはフルリビルドが必要です。そのため従来はビルドが完了するまで長い待機時間が必要でした。これが劇的に短縮したのです。
さらにビルド時間が短くなったことで開発者の生産性が向上しました。これまではコンテキストを頻繁に切り替える必要があったため注意が散漫になっていましたが、目の前のプロジェクトに集中することができ、プロジェクトの完了と変更のリリースを迅速に進めることができるようになりました。
まとめ
バンダイナムコ オンラインは Incredibuild を導入することでビルド時間を 1 時間から 15 分に短縮することができました。効率性の改善 (4~5 倍) により、すばやいイテレーションとデプロイが可能になっただけでなく、どこにいても必要な演算パワーにアクセスできるようにもなりました。
- ビルド時間
- 1 時間Incredibuild なし
- 15 分Incredibuild あり